JAL国内線にたった4,500マイルで乗れていたブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のマイレージが遂に改悪となってしまいました。
そこで、国内線のANA便、JAL便に必要な主要各社の必要マイル数や利用条件、メリット・デメリットなどを比較することにしました。
この記事を読むことで、ANA・JAL国内線特典航空券に交換するのに最もお得なマイレージが分かり、各社のマイレージを貯める方法が分かります。
この記事の目次
2019年5月BAマイル改悪、JAL国内線6,000Aviosに
短距離路線においては、これまで圧倒的にコスパが良く、利便性が高かったブリティッシュ・エアウェイズのエグゼクティブクラブ。自分以外にも特典航空券を発券でき、搭乗3日前まではWEBで発券できる。オペレーターにも日本語で繋がるので使いやすいし、何より短距離路線(例:東京〜福岡)でも4,500マイルと手数料300円程で発券できました。
それも今は過去の話。2019年5月30日以降、JAL国内線特典航空券に必要な最低マイルが6,000マイルに引き上げされ、手数料も若干高くなった。5月29日以前と、5月30日以降の変更は以下の通りです。
▽特典航空券必要マイル新旧比較(Avios)
区間マイル・・・5/29まで⇒5/30から
- 650マイルまで・・・4,500Avios⇒6,000Avios(33%増)
- 651〜1,150マイル・・・7,500Avios⇒9,000Avios
- 1,151〜2,000マイル・・・10,000Avios⇒11,000Avios
- 2,001〜3,000マイル・・・12,500Avios⇒13,000Avios
▽上記適用航空会社
日本航空(JAL)、アラスカ航空、エアイタリア、アメリカン航空、キャセイパシフィック航空、フィンランド航空、LATAM航空、マレーシア航空、カンタス航空、カタール航空、S7航空、スリランカ航空、ロイヤルヨルダン航空
改悪といっても、区間距離が1,151マイル以上は4〜10%増でとどまっているので、そこまで影響ありませんね。ロンドン発着の短距離路線なんかは、BAの使い勝手は変わらないので、まだまだ使いみちはあります。
ただし、国内線利用を含め、場合によっては、他社マイレージの利用を考慮したほうが良さそうです。
ANA・JAL国内線特典航空の各社必要マイルを比較
それでは、ANA・JALの国内線特典航空券の発券に必要なマイル数を比較してみましょう。
○羽田〜伊丹空港
(※羽田〜大阪の場合) | JAL | BA | ANA | UA |
必要マイル数 | 5,000*〜 | 6,000 | 5,000*〜 | 5,000 |
*JAL:ディスカウント5,000マイル、通常期6,000マイル
*ANA:閑散期5,000マイル、通常期6,000マイル、繁忙期7,500マイル
○羽田〜福岡空港
(※羽田〜福岡の場合) | JAL | BA | ANA | UA |
必要マイル数 | 6,000*〜 | 6,000 | 6,000*〜 | 5,000 |
*JAL:ディスカウント6,000マイル、通常期7,500マイル
*ANA:閑散期(ディスカウント)6,000マイル、通常期7,500マイル、繁忙期9,000マイル
○羽田〜那覇空港
(※羽田〜福岡の場合) | JAL | BA | ANA | UA |
必要マイル数 | 6,000*〜 | 9,000 | 7,000*〜 | 8,000 |
*JAL:ディスカウント6,000マイル、通常期7,500マイル
*ANA:閑散期7,000マイル、通常期9,000マイル、繁忙期10,500マイル
同じ区間でも搭乗期間などによって、各社必要マイルが異なることが分かります。
次に各社マイレージのメリット・デメリットなど、特徴を見ていきましょう。
BAのエグゼクティブクラブの特徴
<メリット>
- 日本国内JAL特典航空券が650マイルまでは片道6,000マイル
- 出発の60日前〜3日前までWEB発券できる
- マイルの有効期限が実質無期限(18ヶ月に1度の獲得or利用でOK)
- ブラックアウト期間の設定がない
- WEBキャンセルは空港手数料のみでマイル返還(出発24時間前まで)
- 本人以外も誰でも乗れる
<デメリット>
- JALグループ会社運航便は発券不可(伊丹〜屋久島のような路線は発券不可)
- 特典航空券発券の際に若干の手数料がかかる
JALマイレージクラブの特徴
<メリット>
- 閑散期の特典航空券が片道5,000マイルからとお得
- ハイシーズンの設定がなく、ANAマイルより必要マイルが少ないことが多い
- ANAに比べて予約しやすい
- 前日まで予約できる
- 前日までなら無料で変更できる(一部当日変更可/キャンセルは3,100円)
- ブラックアウト期間の設定がない
- JALどこかにマイルは超お得(詳しくはこちら)
<デメリット>
- 2親等以内の家族のみ発券可能(事前登録必要)
- マイルに有効期限がある
- ANAマイルに比べ貯めにくい
ANAマイレージバンクの特徴
<メリット>
- 閑散期の特典航空券が片道5,000マイルからとお得
- 前日まで予約できる
- 前日までなら無料で変更できる(キャンセルは3,000マイル)
- ソラチカカードにより、ANAマイルは貯めやすい
- ANAトクたびマイルは超お得(詳しくはこちら)
<デメリット>
- 2親等以内の家族のみ発券可能(事前登録必要)
- マイルに有効期限がある
- ブラック期間の設定がある
ユナイテッド航空のマイレージ・プラスの特徴
<メリット>
- 日本国内ANA特典航空券が800マイルまでは片道5,000マイル
- 日本国内の区間距離800マイル以上はANA航空券が片道8,000マイル
- マイルの有効期限が実質無期限(18ヶ月に1度の獲得or利用でOK)
- 本人以外も誰でも乗れる
- 最大3区間までマイル変動無し(地方へのフライトに優れている)
<デメリット>
- 出発の21日前までに予約しないと高い手数料がかかる
- 予約後のキャンセルは高くつく(24時間前まで変更可能)
- ブラックアウト期間がある
<まとめ>ANA・JAL国内特典航空券のメリット比較総評
ブリティッシュ・エアウェイズ(Avios)は、今回の改悪により、圧倒的だった国内線特典航空券のポジションは失いつつありますが、知人や友人が搭乗することもできる点、国内線の場合は僅かな費用でキャンセルができるので利便性が高いです。今後も、ANA・JALのレギュラーシーズンの短距離路線(650マイル以下の区間)で活躍しそうです。
JALマイルは、ANAマイルに比べ貯めにくいですが、繁忙期の設定がないため、全体的に必要マイルが少ないです。夏休みなどの繁忙期に、沖縄へ旅行されるような方にお勧めです。また前日まで予約ができる点、予約後の変更ができるのもメリットと言えるでしょう。
ANAマイルは、ポイントサイト(ソラチカカード)で効率的に多くのマイルを貯めることができます。一方で、繁忙期の必要マイルは割高なので、他社のマイレージを利用したほうが良いでしょう。また前日まで予約ができる点、予約後の変更ができるのもメリットと言えるでしょう。
ユナイテッド航空のマイレージプラスは、21日前までに予約できる場合にお勧めです。800マイルまでなら5000マイルとお得で、直行便がない区間(例:大阪⇒札幌⇒利尻)でも2区間利用して5,000マイルで済むので、地方から地方への旅行に重宝します。ただし、予約してから24時間以降の変更やキャンセルは割高になるので注意が必要です。
21日前に予約できる場合はユナイテッド航空マイルを検討、閑散期や前日などの直前予約はJALマイル・ANAマイルを検討、650マイルまでの短距離路線はBAマイルを検討、、、持っているマイルにもよりますが、こんな感じでその時々に合ったマイレージを利用すると良いでしょう。
マイル部の戦略は「分散」
これまで国内線の主要路線は迷わずBAマイルを利用していましたが、今回の改悪により、各社のメリット・デメリットを考慮した上で、最も都合の良い特典航空券を発券するのが良いでしょう。
参考に、僕が最近発券した国内線の特典航空券を掲載します。
BAマイルでJALの空きがないときでも、ANAマイルやUAマイルでANAを予約できたりと、各社のマイルを分散して持っているとより便利です。
ポイントサイトとSPGアメックスで分散して貯める
「”分散して貯める”というのは分かったけど、どうやって貯めるの?」という声が聞こえてきそうですが、僕の戦略としては、ポイントサイトでANAマイルを貯め、SPGアメックスを活用してマリオットポイントを貯めています。
SPGアメックスは、実質マイル還元率1.25%(UAマイルは+10%ボーナス!)で40社以上の航空会社のマイレージを貯めることができます。SPGアメックスでポイントを貯めていれば、JALマイルにも、ANAマイルにも、BAマイルにも、UAマイルにも交換できるという訳です。最も条件の良いマイレージに交換して使うという「出口」を考えることで、最大の効果を発揮します。
さらに、毎年無料宿泊券が貰えたり、マリオットグループのホテルで利用すると実質マイル還元率8.75%の高レートで、旅行好きには申し分のないカードです。詳しい内容は、下記にまとめてあります。